民泊の問題点と管理組合としての対応 ※3月15日までに

○管理規約において、住宅宿泊事業を許容するか否かについて、

 明確にしておくことが重要である!

○改正の手続きが住宅宿泊事業法施行までに間に合わない場合は、

 少なくとも総会あるいは理事会において、住宅宿泊事業を許容する

 か否かの方針を決議しておくことが重要である!

○来年3月15日からは住宅宿泊事業の届出が開始されるので、

 それまでに、管理組合として上記いずれかの決議を行うべく、

 速やかに検討を始めることが重要である!

国土交通省セミナー資料から

 住宅宿泊事業法が平成30年6月15日施行されることに伴い、今後、分譲マンションにおいても住宅宿泊事業(いわゆる民泊)が実施され得ることとなります。マンションにおける住宅宿泊事業をめぐるトラブルの防止のためには、住宅宿泊事業を許容するか否かについて、あらかじめマンション管理組合においてよく議論して、その結果を踏まえて、住宅宿泊事業を許容するか否かを管理規約上明確化しておくのが望ましいと国土交通省は言っております。

  空き部屋の有効活用として区分所有者が民泊管理業者に委託するだけで手軽に民泊は始められます。九州でもトラブルが多数発生しています。区分所有者の権利を優先するのか住環境を優先するのか、喫緊の課題です。

 来年3月15日から住宅宿泊事業の届け出が始まります。この届け出に当該マンションが住宅宿泊事業を許容しているかどうかの項目があり事業者は管理組合の許容の是非を確認してきますので、その前に規約改正を行うか、方針を決議しておく必要があります。

<経過>

 平成29年3月10日に住宅宿泊事業法案を閣議決定し、住宅の部屋に旅行者を有料で泊める民泊を全国で解禁する住宅宿泊事業法が平成29年6月9日国会で可決、成立し、平成29年10月27日交付、平成30年6月15日施行となりました。

 国土交通省は平成29年8月29日、住宅宿泊事業法(民泊新法)が来年6月に施行されることを踏まえ、「マンション標準管理規約」の改正を行ったことを公表しました。

 「マンション標準管理規約」では分譲マンションにおける住宅宿泊事業の実施を可能とする場合と禁止する場合の規定例を示しています。実施の可否についてはマンション組合が方針を定める必要があります。。

 具体的には、専有部分の用途を定める標準規則第12条を改正し、宿泊を可能とする場合と禁止する場合の双方の規定例を追加しています。

<閣議決定内容>

平成29年3月10日に「住宅宿泊事業法案」が閣議決定されました。(以下抜粋)

~民泊サービスの適正化を図りながら、観光旅客の来訪・滞在促進を目指します!~

Ⅰ.背景

ここ数年、民泊サービス(住宅を活用して宿泊サービスを提供するもの)が世界各国で展開されており、我が国でも急速に普及しています。一方、民泊サービスに起因した近隣トラブルも少なからず発生しており社会問題となっています。このため、民泊サービスの提供に関して一定のルールを定め、健全な民泊サービスの普及を図ることが急務となっています。

Ⅱ.概要

(1) 住宅宿泊事業に係る届出制度の創設

① 住宅宿泊事業※1を営もうとする場合、都道府県知事※2への届出が必要

② 年間提供日数の上限は 180 日

③ 地域の実情を反映する仕組み(条例による住宅宿泊事業の実施の制限)を導入

④ 住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置(宿泊者の衛生の確保の措置等)を義務付け

⑤ 家主不在型の住宅宿泊事業者に対し、住宅宿泊管理業者に住宅の管理を委託することを義務付け

※1 住宅に人を 180 日を超えない範囲で宿泊させる事業

※2 住宅宿泊事業の事務処理を希望する保健所設置市又は特別区においてはその長

<マンションにおいて民泊がもたらすトラブル>

1.エントランスがホテルのロビー化してしまう。

2.共用施設を外部者が使用することになる。(共用部分への住民以外の侵入)

3.ゴミ出しのルールを守らない。(ゴミを放置)

4.夜中に騒ぐ、扉を叩くなどの騒音問題。

5.見知らぬ外国人が入れ替わり特定に住戸に出入りする防犯・防災上のリスク

6.資産価値の低下の懸念

                (公財)マンション管理センター 「マンション管理の基礎セミナー」から

<新聞記事>

2017/7/20 日本経済新聞

民泊可否、マンション規約に明記を 国交省が要請へ 

 住宅に旅行者を有料で泊める民泊を全国で認める法律の成立を受け、国土交通省はマンション管理組合に民泊の受け入れ可否を管理規約に明記するよう、8月にも要請する。同省は規約のひな型を改正して民泊の対応に関する文案を盛り込み、業界団体などを通じて周知する。法施行前に各組合で方針を決めてもらい、トラブル防止につなげることが狙いだ。

 国交省が改正するのは「マンション標準管理規約」と呼ばれる管理規約のひな型。同省によると、全国のマンションの管理組合の8割以上が標準規約を参考にして各自で規約を定めている。

 標準規約は、各部屋の所有者に対して専ら住宅として使用することを求めており「他の用途に供してはならない」と規定している。改正案はこの条項の後に「専有部分を住宅宿泊事業に使用できる」「専有部分を住宅宿泊事業に使用してはならない」などの文言を盛り込むよう求める。

 家主が民泊を行う際は「事前に管理組合へ届け出るよう規約に定めることが有効」と記載。各マンションの実情に応じて、家主が同じマンション内の別の部屋に住むか、部屋に同居する場合のみに民泊を認めるケースの文案も示す。

 同省は標準規約の改正案について意見を受け付けた。8月にも業界団体や自治体に対して、管理組合へ周知を求める通達を出す。

 民泊は東京都大田区など一部の国家戦略特区で認められているが、6月に「住宅宿泊事業法」が成立。都道府県への届け出や宿泊者名簿の作成、民泊住宅と分かる標識の掲示などを義務付けたうえ、年間営業日数180日を上限として全国で解禁する。来年1月にも施行される見通しだ。

 民泊は訪日外国人の宿泊の受け皿となる一方、ごみ出しや騒音などを巡り近隣住民とのトラブルが頻発。国交省は各管理組合で民泊可否の方針決定に時間がかかることを考慮し、法成立直後に標準規約改正を決めた。

 同省マンション政策室は「管理規約で可否を明確にすればトラブル防止につながる。早いうちに各組合で対応を決めてほしい」としている。

<関係サイト>

国土交通省 民泊関係サイト

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000052.html

 

国土交通省観光庁 民泊関係サイト

http://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000318.html

http://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000339.html