マンション選びプロの視点 新築・中古別注意点13選|NIKKEI STYLE

 都市部のマンションに関しては新築供給戸数が限られ、価格も高騰していることから、中古に目を向ける人が増えている。特に首都圏マンションはここ数年、新築供給戸数を中古成約件数が上回る状況が続く。

 この様な観点から、日本経済新聞5月15日土曜版でマンションの新築、中古選びについてプロフェッショナルのランキング記事がありました。特に中古マンションについて詳しい内容となっており、管理組合の活動が評価されているポイントがあります。特に注目すべきは中古マンションの第1位に「修繕歴・積立金」が挙げられていることです。以下記事をピックアップします。

日経電子版 WOMAN SMART ライフスタイル

<中古マンション>

■1位 修繕歴・積立金 990ポイント

入居後に払う管理費や修繕積立金。金額を確認しない人はまずいないが、見落としやすいのは、マンション管理組合の会計収支だ。「黒字経営なら問題ないが、運営状況が悪い場合もある」(花原浩二さん)ので、入居後すぐ値上げということも考えられる。もっとも、「値上げ自体はネガティブではない。むしろ修繕計画からみて、必要な上昇なら長い目でみて資産価値にはプラスだ」(渕ノ上弘和さん)。

積立金などは築年数や規模などがほぼ同じ条件の周辺マンションと比べておきたい。「築20年以上なのに、毎月の積立金が安い場合は修繕のために一時金を徴収しないと今後、資金が不足する可能性がある」(畠中雅子さん)。管理組合に必要な資料の提示を求め、まず過去の修繕履歴と今後の計画をチェックしたい。「マンション購入は株式投資と似ている。管理組合の収支や将来の資金計画を無視して投資はできない」(土屋輝之さん)

■2位 駅との距離 980ポイント

(中略)

■3位 環境や雰囲気 945ポイント

(中略)

■4位 資金計画 940ポイント

(中略)

■5位 建築時期 810ポイント

1981年6月に耐震基準が新しくなる前に建築確認を終えた物件は「旧耐震基準」とされ、その後に耐震補強などに取り組んだマンションかは確認が欠かせない。建築確認は工事前なので、建築年が81年6月以降だから安心とは限らない。建築確認日が不明な場合は「建築年が83年4月以降かが目安だ」(山本さん)。「旧耐震基準で今後、耐震補強を予定している場合は費用をどう工面する計画かも確認したい」(黒須さん)

■6位 地域の将来性・開発計画 530ポイント

(中略)

■7位 共用部はきれいか? 480ポイント

自分たちが暮らす予定の専有部ばかり気にしていると盲点になりがちだが、エントランスやゴミ捨て場などマンション共用部の掃除が行き届き、清潔に保たれているかが重要だ。中古物件では「こうした点にこそ管理状況が表れる」(井出さん)ため、マンションの資産価値にまで大きく影響することもある。「管理人任せではなく、住民が主体的に清潔な状態の維持に関わっていることが理想だ」(上田さん)

■8位 間取りの使いやすさ 470ポイント

(中略)

■9位 災害リスク 430ポイント

相次ぐ地震や台風、集中豪雨などの水災と近年、大規模災害が目立つなか、マンション選びの見逃せない要素として浮上しているのが災害リスクだ。海や川などが近くにあるか、地盤はどうかなどについて「ハザードマップのチェックと、過去にどのような被災歴があったかの確認が必要だ」(榊さん)。「特に建物で防ぐことができないような大きな災害リスクが想定される地域は避けるべきだ」(田村さん)

<新築マンション>

■1位 駅との距離 1060ポイント

■2位 環境や雰囲気 980ポイント

■3位 資金計画 960ポイント

■4位 地域の将来性 730ポイント